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Time to renew

毎日の食事は、ひとの生命にとって、欠かせないものです。
食事とは「人に良いこと」、生きることそのもの。
ひとの暮らしであり、生きがいなのだと思っています。

食べたものが自分の身体となっていく。
食事での自分の振る舞い、人と人と、どう食事を過ごしたか
それは自分自身の生き方、自分自身を創ること。

島の人たちが、ていねいに、一生懸命に育んだ食材を、
できるだけ日常の姿で、最もシンプルに召し上がっていただく。
島と、人と、一緒に生きているんだ。
そういう全身的な感覚が、私にとっての「食のよろこび」です。

「あ~、しあわせ」
こぼれるようなつぶやきを聞くたびに、
ShabuMasaをオープンして本当によかったと思えます。
ここで食事ができること、家族や友人と、おいしく楽しく過ごせること。
それを聞いて、はじめて、そういう時間が今ここに、
この人達の中に生まれているのだなぁと思えることが嬉しいのです。

店を開いてもうすぐ2年、コロナ渦中、多くの皆様にご心配をおかけしました。予約リクエストに応えることができないことが余りに多く、大変申し訳なく思っております。何より、温かいお言葉やご支援に励まされ、今日までShabuMasaを続けることができました。
本当に感謝の気持ちで一杯です。

また、ShabuMasaのほか、様々な地域のプロジェクトに携わらせて頂くことで、日を追うごとに成長させて頂いていることを実感しております。

もとぶ町で7月にスタートアップした「方位 Compass」は、地元の皆様から、多大なご好意と反響を頂戴することができました。これはひとえに当人たちの努力と情熱の賜物です。相談役としてメンバーにいじられる程度の役割ですが、みなを誇らしく思っております。

地元の皆様あっての私たち。
自分になにができるか、日々、考え続けています。

「方位 Compass」のようなスタートアップ支援を続けていくこと、
「ShabuMasa」のほか、皆様に愛される食事をみずから提供すること。
「専門技術」をシェアし、支援したい人を、支援すること。

この本部町には多くの店舗があり、これからも本部町の発展とともに増え続けるものと思います。
それは、百花繚乱で素敵なことです。地元の皆様にとっても、観光客として訪れてくださる人々にとっても、また新たに沖縄へ移住される方々にとっても、より魅力的な花々であるように。

今後は、地域とShabuMasaとがより身近になれるよう、仲間を集いながら新たなトライをしたいと思っています。料理のデベロップも楽しみながら進め、様々なオプションを模索してまいります。


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今日という日、それまでの日々

もとぶ八重岳で黒糖を作るおじいさん。
サトウキビから育て、桜まつりの時期に黒糖を手作りしています。
この方とご家族の皆様がいなければ、しゃぶ匡は生まれませんでした。

今日は、しゃぶ匡ができる前の食堂宿、「やまご屋」オーナーの一周忌。
おじいさんの奥様がオーナーを紹介してくださり、一年半ほど前に「ここでお店をやってみようか」となったのです。

やまご屋も「家族に乾杯」で鶴瓶師匠に紹介されるようなことも以前はあった、とオーナーが話されていたことが懐かしく思い出されます。しかし、お店がスタートしてから半年ほどで旅立たれてしまいました。何のお返しも出来ないまま、ちゃんと店がやっていけるかどうか御心配をおかけしたまま、あっという間のことでした。ご自身のことで大変な思いをされている中、ずいぶんとお心遣いくださりました。また日頃より、ご親族の皆様にもお心遣いを頂いております。

訪れてくださる方のために、心を込めて、おもてなしすること。
気取らず、自分ができることを好きなようにやること。

しゃぶ匡の山小屋のような雰囲気と、おもてなしスタイルは、「やまご屋」の志を引き継いでのことです。お店の経営者としては、いまだにご心配をおかけしているものと思いますが、きっと、笑って見守ってくださっているものと思っております。


このような時期だからこそ、しみじみと、胸にも腹にも、足先にも手先にも、「一人では何もできないなぁ」という思いが身体の隅々まで染み渡ります。家族がいなければ何もなせなかったろうし、地元の人々がいなければ生活もままならないし、過去にがんばってくださった方がいなければ今を支えているものがなくなってしまいます。独り立ちといっても、決して孤独なものでもなく、何でも独りでやっていけるわけでもありません。誰かの手助けを受けながら、どこかでがんばってくださっている方々の築くなにかをお借りしながら、自分も誰かのためにやっていくもの。そういうもの、それが「社会」と呼ばれるものなのでしょう。

一人の人間という個を保ちながら、同時に、他者と繋がり、互いに影響を与え合う。社会から逃れようとあがいてみても、他人から何かしら影響を受けるしかないものだとするならば、それが素敵なものだと思えるものであったらいいな。自分が誰かに与える影響が、より素敵な影響であったらいいな。そうであれるような、自分であれたらいいな。いつの日か、心から、素敵な日々だったと、そう思える日々を。

素敵な人生の先輩たちを見習いながら、想いを同じくする仲間を築きながら、過ごしていきたいと思います。